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個別株と投資信託はどっちがいい?違いと選び方を徹底比較

個別株と投資信託の違いを比較しNISAも含めて自分に合う資産形成方法を考える40代会社員 資産運用

個別株と投資信託のどっちがいいか迷う初心者には、長期・積立・分散を実践しやすい投資信託を資産形成の軸にする方法が考えやすい。

ただし、個別株が悪く、投資信託なら安全という意味ではない。違うのは「儲かるかどうか」ではなく、リスクをどこへ集中させるか、自分でどこまで管理するかである。

個別株と投資信託はどっちがいい?最大の違いとは

個別株と投資信託の大きな違いは、特定の企業へ直接投資するのか、ファンドという仕組みを通して複数の株式や債券などへ投資するのかという点にある。

個別株では、自分で企業を選び、その会社の株主になる。

企業が成長して株価が上昇すれば大きな利益につながる可能性がある一方、業績悪化、不祥事、競争力低下など、その企業特有の問題をまともに受ける可能性もある。

投資信託は、多くの投資家から集めた資金をまとめ、あらかじめ定められた運用方針に従って株式や債券などへ投資する金融商品である。

世界中の数百、数千銘柄へ分散する商品もあれば、特定の国や業種だけへ集中する商品もある。

まず基本的な違いを整理しておこう。

比較項目 個別株 投資信託
主な投資対象 特定企業の株式 複数の株式・債券など
何を選ぶか 自分で企業を選ぶ ファンドと運用方針を選ぶ
分散 自分で複数銘柄を組み合わせる 1本で幅広く分散できる商品もある
購入金額 株価、取引単位、サービスにより異なる 少額から購入できる金融機関もある
主なリスク 企業固有リスクが集中しやすい 投資対象となる市場・地域・資産などのリスク
継続コスト 投資信託の信託報酬はない 信託報酬などが発生
売買 市場で価格を見ながら取引する株式が一般的 原則として基準価額を基に取引
管理 決算・財務・競争環境などを確認 投資対象・資産配分・コストなどを確認
向きやすい使い方 特定企業への投資 長期・積立・分散の仕組み化

例えばSBI証券では、積立買付対象の投資信託を原則100円から定期購入できるとしている。ただし、一部ファンドでは最低金額が異なるため、「投資信託ならどこでも必ず100円から」という制度ではない。SBI証券+1

ここで切って捨てたい誤解がある。

「短期で儲けたいなら個別株、長期なら投資信託」という分類は雑すぎる。

個別株を10年、20年保有する投資家はいる。一方、投資信託にも特定テーマや地域へ集中し、値動きが大きくなる商品は存在する。

本当に見るべきなのは投資期間だけではない。

どれだけ分散されているか。どんな値動きを受け入れるのか。そして、その投資を自分で管理できるのか。

ここを曖昧にしたまま「どっちが儲かりますか」と聞いても答えは出ないのである。


個別株のメリット・デメリットは?企業へ直接投資する意味

個別株の魅力は、自分が選んだ企業の成長へ直接投資できることである。

企業の利益が拡大し、将来性が市場から高く評価されれば、大幅な株価上昇につながる可能性がある。

企業によっては配当を受け取れるほか、日本株では株主優待制度を採用している会社もある。

また、投資信託のように保有額へ一定割合で継続的にかかる信託報酬は基本的にない。

ただし、ここで「個別株は手数料ゼロだから投資信託より有利」と短絡するのは危険だ。

証券会社、取引方法、商品によって売買に伴うコストなどは異なる。信託報酬がないことと、投資に関するコストが一切発生しないことは別問題である。

そして何より重要なのが、個別企業へ資金を集中させるリスクだ。

例えば投資資金100万円を1社へ集中し、その株価が50%下落すれば、評価額は50万円になる。

もちろん、100社、1,000社へ分散された株式投資信託であっても市場全体が急落すれば大きく下落する。

しかし、一企業の問題が資産全体へ及ぼす影響は、一般に分散によって小さくしやすい。

ここが重要である。

個別株と投資信託では「損をするか、しないか」が違うのではない。損失が発生する構造が違うのである。

個別株を保有するなら、少なくとも次のような点を継続的に見る必要がある。

  • 売上高や利益は成長しているか
  • 営業キャッシュフローや財務状態に問題はないか
  • 競争優位性を維持できるか
  • 業界環境が大きく変化していないか
  • 経営戦略は現実的か
  • 自分が買った理由は今も崩れていないか
  • 株価に期待が織り込まれすぎていないか

株を買うだけなら簡単だ。

スマートフォンなら数分もかからない。

だが、それを「個別株投資ができる」と勘違いしてはいけない。

個別株投資の本体は買う操作ではない。買う前の分析と、買った後の監視である。

※画像はAIによるイメージ

さらに厄介なのが、人間の感情だ。

100万円が70万円へ減るのと、1,000万円が700万円へ減るのでは、下落率は同じ30%でも心理的な重さはまるで違う。

上昇相場では誰でも「長期で持つ」と言える。

問題は暴落したときだ。

企業の事業価値ではなく、真っ赤な含み損だけを見て恐怖で売却する。それから株価が上がり始めると焦って買い戻す。

これでは投資しているのではない。

値動きに行動を支配されている。

個別株に向いているのは、単純に「リスクを取れる人」ではない。

企業を調べ続け、自分なりの投資理由を持ち、その前提が崩れたかどうかを冷静に判断できる人である。

「分析は面倒だ。しかし大きく儲けたい」。

そんな都合のいい話はない。


投資信託のメリット・デメリットは?初心者に向きやすい理由

長期的な資産形成を目的とする初心者であれば、筆者はまず幅広く分散された投資信託を軸として検討する方法が合理的だと考えている。

理由は大きく3つある。

少額から分散投資しやすいこと、積立を自動化しやすいこと、個別企業を一社ずつ分析する必要がないことである。

SBI証券では2026年9月時点で、投資信託は原則100円から積立でき、一度設定すれば自動で買付できるサービスを提供している。SBI証券+1

これは多忙なビジネスパーソンにとって軽視できない。

投資で使うのは金だけではない。

時間もまた有限の資産だからだ。

日本証券業協会が実施した「2024年度 証券投資に関する全国調査」は、全国の18歳以上7,000人を対象に、2024年6月21日から7月22日まで行われている。証券保有の実態や投資に対する意識などを把握するため、同調査は原則3年間隔で実施されている。日本スカッシュ協会+1

また投資信託協会の調査では、2023年の投資信託現在保有者4,913人のうち、64.6%が積立投資を利用していた。

40代では1,007人中77.2%が積立を利用しており、2022年の67.2%から10ポイント上昇している。投信協会+1

これは「みんな積み立てているから正解」という意味ではない。

重要なのは、投資信託と自動積立の仕組みが組み合わせやすいという点だ。

本業を持つ40代が、仕事から帰宅して毎晩何十社もの決算資料を読み続ける。

企業分析そのものが好きなら構わない。

しかし資産形成を目的とするなら、手間が多いほど優秀な投資だという思い込みは捨てた方がいい。

長期ではむしろ、無理なく続けられる工程を作れるかが重要になる。

ただし、投資信託にも明確なデメリットがある。

その一つが信託報酬などのコストだ。

投資信託では、保有中に運用管理費用として信託報酬が信託財産から差し引かれる。

SBI証券の説明では、信託報酬が年0.10%、投資額100万円、基準価額が変動しないと仮定すれば年間1,000円相当になる。実際には基準価額が日々変動するため、負担額も変化する。SBI証券

0.1%なら小さいと思うかもしれない。

だが投資では、コストは毎年積み重なる。

だから「人気だから」ではなく、何へ投資し、どんな指数や方針で運用され、いくらコストがかかるのかまで確認する必要がある。

そしてもう一つ、絶対に誤解してはいけない。

投資信託=安全ではない。

株式100%の投資信託なら、世界的な株価下落の影響を受ける。

一つの業界、一つのテーマ、一つの国へ集中するファンドなら、「投資信託」という名前であっても十分に大きく変動し得る。

投資信託という「容器」が安全性を決めるのではない。

その容器の中に何が入っているかが、リスクを決めるのである。

名称ではなく中身を見ろ。

品質管理で原材料表示を確認せずパッケージだけで良品判定する者はいない。

投資も同じだ。


個別株と投資信託はどっちが儲かる?

「結局、どっちが儲かるのか」。

ここを知りたい読者は多いだろう。

答えは明確である。

個別株と投資信託のどちらが儲かるかを、カテゴリーだけで決めることはできない。

「個別株」も「投資信託」も、一つの商品名ではないからだ。

急成長する一企業の株式も個別株であり、業績が長期間低迷する企業も個別株だ。

同様に、世界株へ幅広く投資するインデックスファンドも投資信託なら、一つの業種へ集中するファンドも投資信託である。

これらを「個別株対投資信託」という二つのラベルだけで比べること自体に無理がある。

例えば「個別株は年7%、投資信託は年5%として20年間運用すると個別株の方が増える」という試算を見たとしよう。

当たり前だ。

最初から個別株の想定利回りを高く置いているからである。

これは個別株が投資信託より優れている証拠ではない。

単なる計算条件の違いだ。

比較するなら、少なくとも次を見る必要がある。

  • 何へ投資しているか
  • 何銘柄程度へ分散されているか
  • 株式、債券などの資産構成はどうか
  • 国や地域は偏っていないか
  • どの程度の値動きが想定されるか
  • 継続コストはいくらか
  • 何年保有する予定なのか

さらに実際の手取りリターンを考えるなら、税制も無視できない。

同じ金融商品でも、課税口座で持つかNISAで持つかによって利益に対する税務上の扱いは異なる。

つまり資産形成では、「何を買うか」だけでなく「どの口座で保有するか」まで含めて一つの設計なのである。

リターンだけを追いかけるな。

投資には必ず、そのリターンを得るために引き受けているリスクがある。

片面だけ見て判断するのは、品質試験で都合のいい測定値だけ抜き出すのと同じである。


NISAなら個別株と投資信託はどっちがいい?

NISAを利用する場合は、まずつみたて投資枠と成長投資枠では対象商品が異なることを理解しておきたい。

2026年9月時点で、18歳以上のNISAは次の仕組みとなっている。

  • つみたて投資枠:年間120万円
  • 成長投資枠:年間240万円
  • 2つの枠は併用可能
  • 年間投資額は合計最大360万円
  • 非課税保有限度額は合計1,800万円
  • そのうち成長投資枠で利用できるのは1,200万円まで
  • 非課税保有期間は無期限

金融庁資料でも、つみたて投資枠は年間120万円、成長投資枠は年間240万円、非課税保有限度額は合計1,800万円と整理されている。金融庁+1

つみたて投資枠の対象は、長期・積立・分散投資に適した一定の投資信託である。

一方、成長投資枠では上場株式や投資信託などが対象となるが、整理・監理銘柄や一定の要件に該当する投資信託などは除外される。金融庁

金融庁が公表しているつみたて投資枠対象商品一覧は、2026年8月31日に更新されている。対象商品は今後も変更され得るため、実際の購入時には最新の対象商品を確認する必要がある。金融庁

※画像はAIによるイメージ

初心者の長期資産形成なら、つみたて投資枠で幅広く分散された投資信託を積み立てることを土台にする方法は考えやすい。

そのうえで特定企業へ投資したい明確な理由があるなら、成長投資枠で個別株を組み合わせるという使い方もできる。

ただし、ここにも落とし穴がある。

NISAなら損をしても問題ない、ということではない。

NISAは投資商品の値下がりを防ぐ制度ではない。

あくまで一定の条件のもとで、投資によって得た利益などを非課税とする制度である。

さらにNISA口座で生じた損失については、課税口座で生じた利益などとの損益通算ができず、損失の繰越控除もできない。金融庁のQ&Aでも、NISA口座の損失は税務上ないものとみなされるため、他口座との損益通算や繰越控除はできないと説明されている。金融庁

だから成長投資枠240万円を数社へ一気に集中させるような使い方も、「NISAだから大丈夫」ではない。

制度の優秀さと、商品の安全性は別物である。

ここを混同するな。

なお、2026年度税制改正では2027年からのNISA拡充も示されており、0~17歳向けにつみたて投資枠を設ける内容などが公表されている。一方、18歳以上について示されている年間120万円・240万円という現在の基本的な枠組みは維持される形である。金融庁

制度は変わり得る。

だから、昔読んだ記事の数字を永久に正しいと思うな。

投資を実行するときには金融庁や利用する金融機関の最新情報を確認する。それも投資工程の一部である。


初心者は個別株と投資信託をどう選ぶ?5工程で判断する

ここからは制度説明ではなく、品質管理に携わる筆者としての考えである。

私は金融商品を選ぶときも、最終結果ではなく工程を管理することが重要だと考えている。

品質管理では、完成品を一度検査して合格したからといって「今後も問題ない」とは判断しない。

原材料、工程条件、管理基準、異常発生時の対応、定期確認。

それらが整備されて初めて、再現性のある品質になる。

資産形成も同じである。

一銘柄を買って偶然2倍になった。

それだけで「自分には株の才能がある」と考えるのは危険だ。

その結果を10年、20年再現できる工程になっているかを問うべきなのである。

初心者なら、次の5工程で考えてほしい。

第1工程は、投資してはいけない金を先に分けること。

毎月の生活費、生活防衛資金、数年以内に使う教育費、住宅修繕費、車の購入費などを、値下がりする可能性のある資産へ安易に入れない。

投資先を考える前に、資金の用途を分ける。

これが最初だ。

第2工程は、許容できる損失を数字にすること。

「多少下がっても大丈夫」などという曖昧な自己評価は役に立たない。

投資額100万円が80万円になっても保有できるか。

500万円が350万円になったらどうか。

1,000万円が700万円になったら眠れるか。

率ではなく金額でも考える。

人間は30%という数字には耐えられても、「300万円減った」という現実には耐えられないことがあるからだ。

第3工程は、買う理由を自分の言葉で説明すること。

個別株なら、「なぜこの会社なのか」「何が成長すると考えているのか」「何が起きたら判断を変えるのか」を説明できるか。

投資信託なら、「何へ投資する商品なのか」「どの程度分散されているのか」「コストはいくらか」を説明できるか。

「SNSでみんな買っている」は投資理由ではない。

他人へ判断を丸投げしているだけだ。

第4工程は、定期点検すること。

個別株なら決算、財務、競争環境、自分が買った前提に変化がないかを見る。

投資信託なら運用方針、投資対象、コスト、自分の資産配分から大きく外れていないかを確認する。

長期投資とは放置ではない。

毎日の値動きを追わないことと、何も確認しないことは違う。

第5工程は、必要に応じて資産配分を修正すること。

例えば株価上昇によって株式の割合が自分の想定より大きくなり、取れるリスクを超えたなら、当初の資産配分へ戻すリバランスを検討する。

重要なのは「何が一番上がるか」を当て続けることではない。

自分が引き受けられるリスクの範囲へ戻すことである。

この5工程を通せば、「個別株か投資信託か」という問いもかなり整理できる。

企業分析へ多くの時間を使えず、長期間の積立を仕組みにしたいなら、幅広く分散された投資信託を中心に据えやすい。

一方、企業を調べることが苦ではなく、決算や競争環境を継続的に追え、企業固有リスクを負う理由を自分で説明できるなら、個別株を持つ選択肢もある。

そして忘れてはならない。

個別株か投資信託かを、二者択一にする必要はない。

例えば長期資産形成の中心を分散型投資信託に置き、限定した資金だけ個別株へ使う「コア・サテライト」の考え方もある。

仮に投資資金500万円のうち50万円だけを個別株へ振り向け、その個別株部分が半値になれば損失は25万円である。

500万円すべてを少数の個別株へ集中し、全体が半値になれば250万円減る。

どちらも「個別株を持っている」という点では同じだ。

だが家計に与える衝撃はまるで違う。

ここから分かるのは、商品名以上に、資産全体の中でどれだけ持つかが重要だということである。

これは初心者ほど意識してほしい視点だ。


考察|「どっちが儲かる?」より「どっちなら管理できる?」を問え

筆者としては、「個別株と投資信託はどっちがいい?」という問いを、そのまま答えだけ探し続けても不十分だと考えている。

問いを変えてほしい。

「自分が10年、20年と管理できるのはどちらか」

これである。

個別株なら市場平均を大きく上回る企業へ投資できる可能性がある。

それは個別株の魅力だ。

だが、一企業へ投資する以上、その会社特有のリスクを引き受ける。

投資信託なら多数の企業へ分散しやすい。

それも大きな利点である。

しかし株式市場そのものが30%下落すれば、株式中心の投資信託も無傷ではいられない。

したがって、

「個別株=危険、投資信託=安全」

という単純化も間違っている。

より正確には、

個別株は企業固有リスクが資産へ直接反映されやすい。幅広く分散された投資信託は企業固有リスクを分散しやすい。しかし、どちらにも価格変動と元本割れの可能性がある。

こう理解するべきだ。

そして40代のビジネスパーソンなら、金とは別にもう一つ計算へ入れてほしい資源がある。

時間だ。

毎晩決算書を読み、複数業界のニュースを調べ、企業の競争優位性を分析する。

それが面白くて仕方ないなら個別株は魅力的だろう。

だが本当は企業分析などしたくないのに、「投資信託より個別株の方が儲かりそうだから」という理由だけで個別株へ向かうなら、筆者は慎重になるべきだと考える。

投資で失われる可能性があるのは金だけではない。

判断に使う時間と精神的エネルギーも消費する。

これは投資比較で意外と見落とされる。

例えば毎週3時間を企業分析へ使えば、1年間で150時間を超える。

個別株が悪いのではない。

その時間を使ってまで個別株を選ぶ理由が自分にあるのかを考えるべきなのである。

逆に投資信託だから何も知らなくていいわけでもない。

株式なのか。

債券なのか。

日本なのか、米国なのか、世界なのか。

インデックス型なのか、それ以外なのか。

コストはいくらか。

何のために何年間持つのか。

最低限そこは説明できなければならない。

私は金融商品の販売者という立場ではなく、品質管理の現場で「何を管理基準に置くか」を考え続けてきた立場から資産形成を見ている。

その視点からすると、一番警戒すべきなのは短期的な含み損そのものではない。

自分がなぜその商品を持っているのか分からなくなることだ。

上がったから買う。

下がったから売る。

SNSで紹介されたから別の商品へ乗り換える。

また上がったから買い直す。

これでは投資計画ではない。

反射である。

品質管理の工程で言えば、基準値が存在せず、異常が出るたび担当者の感覚だけで設定を変えている状態だ。

そんな工程から安定した品質は生まれない。

資産形成も同じである。

使ってはいけない資金を分ける。

許容損失を決める。

商品を選ぶ基準を決める。

定期点検する。

必要なら資産配分を修正する。

そして、その工程を継続できる金融商品を選ぶ。

その結果、投資信託だけになる人がいていい。

投資信託を中心にして個別株を少し持つ人がいてもいい。

十分な知識と分析時間を確保し、個別株を中心にする人もいるだろう。

正解は一つではない。

ただし、長期資産形成が目的の初心者で、個別企業の分析へ大量の時間を使うつもりがないなら、筆者は幅広く分散された投資信託をコアとして検討する方が工程を作りやすいと考える。

その仕組みを作ったうえで、それでも投資したい企業があるなら、家計を壊さない範囲で個別株を検討すればいい。

初日からホームランを狙う必要はない。

資産形成は、一度の売買で人生を決める勝負ではない。

何十年と続く工程である。


まとめ|初心者は投資信託を軸に個別株は目的を明確にする

個別株と投資信託のどっちがいいかは、「どちらの利回りが高そうか」だけでは決められない。

個別株は、特定企業の成長へ直接投資できる反面、企業固有のリスクを強く受けやすく、企業分析と継続的な確認も必要になる。

投資信託は、一つの商品から多数の銘柄へ分散できるものがあり、自動積立とも組み合わせやすい。一方で信託報酬などのコストがあり、投資対象によって値動きやリスクは大きく異なる。

2026年9月時点のNISAでは、つみたて投資枠は年間120万円、成長投資枠は年間240万円、非課税保有限度額は合計1,800万円で、両枠を併用できる。金融庁+1

長期資産形成を目的とし、企業分析へ多くの時間を使えない初心者なら、まずは幅広く分散された投資信託を軸として検討する方法が分かりやすい。

そのうえで企業分析を継続でき、特定企業へ投資する理由を自分で説明でき、損失を余剰資金の範囲に限定できるなら、個別株を組み合わせる選択肢もある。

判断するときは、

資金区分 → 許容損失 → 商品選定 → 定期点検 → リバランス

この順番で考えてほしい。

「どっちが儲かるか」だけで商品を選ぶな。

自分が理解できるか。管理できるか。下落しても生活計画を壊さず続けられるか。

そこまで答えを出して初めて、個別株と投資信託を本当に比較したことになるのである。


よくある質問

個別株と投資信託は初心者ならどっちがいい?

長期資産形成が目的で、企業を継続的に分析する時間を取りにくい初心者なら、幅広く分散された投資信託を軸に検討する方法が考えやすい。

ただし、投資信託にも元本保証はない。投資対象、地域、資産構成、信託報酬などを確認したうえで選ぶ必要がある。

個別株と投資信託は両方持ってもいい?

両方保有することは可能である。

例えば分散された投資信託を長期資産形成の中心に置き、限定した余剰資金を個別株へ使う方法も考えられる。

重要なのは「個別株を何%持つべきか」という数字だけではない。

個別株部分が大幅に下落しても、生活防衛資金や数年以内に使う予定資金を取り崩さずに済む設計になっているかを確認したい。

NISAでは個別株と投資信託のどっちがいい?

2026年9月時点では、つみたて投資枠は年間120万円で、長期・積立・分散投資に適した一定の投資信託が対象である。

成長投資枠は年間240万円で、対象となる上場株式や投資信託などを購入できる。両枠を合わせた非課税保有限度額は1,800万円で、うち成長投資枠は1,200万円までである。金融庁

初心者の長期積立なら投資信託を軸として考え、特定企業を保有する明確な理由があれば成長投資枠で個別株を組み合わせる方法もある。

ただし、NISA口座で発生した損失は課税口座との損益通算や損失の繰越控除ができない。非課税という言葉だけで判断せず、値下がりリスクまで含めて考える必要がある。金融庁

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