G-ZD9CSZ2LMD 40代で貯金5000万円は勝ち組なのか?FIREや早期リタイアの可能性を考察 | Inu blog

40代で貯金5000万円は勝ち組なのか?FIREや早期リタイアの可能性を考察

金融資産5000万円を前に同年代での立ち位置とFIRE後の人生設計を冷静に検討する40代の人物 資産形成

40代で金融資産5000万円は、同年代の平均・中央値を大きく上回る水準である。だが、5000万円だけで完全FIREが安全と判断するのは早い。

「40代で貯金5000万円は勝ち組なのか」「同年代の上位何%なのか」「5000万円あれば会社を辞めても大丈夫なのか」。

この3つを知りたい人は多いだろう。

結論から言えば、40代で5000万円を保有しているなら、資産形成という尺度では明らかに上位側である。

一方で、40代の5000万円以上保有者が正確に何%なのかを直接示す公的統計は確認できない。ここを「上位2〜3%」などと断定してしまうのは正確ではない。

そしてFIREできるかどうかは、5000万円という残高よりも、年間支出、住宅ローン、教育費、年金、運用資産の構成、退職後の収入によって大きく変わる。

5000万円まで積み上げたなら、他人との勝ち負けに浮かれている場合ではない。

次に必要なのは、「貯める管理」から「守る・使う・働き方を選ぶ管理」への切り替えである。

40代で貯金5000万円は上位何%?平均・中央値から見る実態

まず押さえるべき事実は、40代の5000万円は平均的な資産額から大きく離れているということだ。

金融経済教育推進機構(J-FLEC)の「家計の金融行動に関する世論調査2025年」では、40代の金融資産保有額は次の水準とされている。2025年の二人以上世帯調査は全国5000世帯を対象に、6月20日から7月2日に実施された。J-Flec+1

40代の世帯 平均値 中央値 5000万円との比較
単身世帯 859万円 100万円 平均の約5.8倍
二人以上世帯 1486万円 500万円 平均の約3.4倍
金融資産5000万円 5000万円 ― 同年代を大幅に上回る

特に見るべきなのは中央値である。

平均値は、一部の高額資産保有者によって大きく引き上げられることがある。J-FLEC自身も平均値だけでなく中央値を併用して一般的な家計像を見る考え方を示している。J-Flec

40代二人以上世帯の中央値500万円に対して、5000万円は10倍。

単身世帯の中央値100万円に対しては50倍だ。

「5000万円なんて最近では普通なのでは」と感じるなら、SNSの見過ぎを疑った方がいい。

SNSでは「資産5000万円達成」「1億円突破」「FIREしました」といった投稿が目立つ。だが、自分の資産額を積極的に公開する人々だけを見て、40代全体を判断してはいけない。

品質管理で言えば、偏ったサンプルから母集団を推定しているようなものである。

さらにJ-FLECの2025年調査では、40代で金融資産3000万円以上の割合は、単身世帯9.9%、二人以上世帯13.1%とされている。マネーキャリア+1

ここから重要なことが分かる。

5000万円以上の人は「3000万円以上」の中に含まれるため、少なくとも単身世帯なら9.9%より少なく、二人以上世帯なら13.1%より少ない。

ただし、J-FLECが40代について公表している金額帯は3000万円以上が一つの区分になっているため、その中から「5000万円以上」だけを切り出して正確な割合を出すことはできない。

したがって、

「40代で5000万円なら正確に上位2%」

「上位3%と確定している」

などと言い切るのは避けるべきだ。

数字が欲しい気持ちは分かる。

だが、根拠の薄い小数点に安心を求める必要はない。

40代5000万円は、平均・中央値を大幅に上回り、3000万円以上の時点ですでに少数派である。

ここまで確認できれば、客観的な位置づけとしては十分である。

なおJ-FLECの「金融資産」は、銀行口座にあるすべての現金を単純合計したものではない。

預貯金だけでなく株式、投資信託、債券、積立型保険などを含む一方、日常的な出し入れや決済に備えている預金部分などは区別される。

したがって、本記事でいう「貯金5000万円」は検索上の分かりやすさのための表現であり、統計比較では原則として金融資産5000万円として考える必要がある。

ここを混同すると比較そのものが崩れる。


資産5000万円なら準富裕層?NRIの2023年推計ではどうなる?

「5000万円を超えれば準富裕層らしい」。

この話は半分正しい。

残り半分を理解していないと、自分の資産階層を誤認する。

野村総合研究所(NRI)は2025年2月13日、2023年時点の日本における純金融資産保有額別の世帯数を公表した。基準となるのは単なる金融資産ではなく、金融資産から負債を差し引いた「純金融資産」である。NRI

区分は次の通りだ。

資産階層 純金融資産保有額 2023年推計
超富裕層 5億円以上 11.8万世帯
富裕層 1億円以上5億円未満 153.5万世帯
準富裕層 5000万円以上1億円未満 403.9万世帯
アッパーマス層 3000万円以上5000万円未満 576.5万世帯
マス層 3000万円未満 4424.7万世帯

合計すると5570.4万世帯。

このうち純金融資産5000万円以上は、準富裕層403.9万世帯、富裕層153.5万世帯、超富裕層11.8万世帯を合わせた569.2万世帯である。

単純計算では全体の約10.2%だ。

準富裕層だけなら約7.3%になる。

つまり全年代を含むNRIの推計でも、純金融資産5000万円以上はおよそ10世帯に1世帯の規模である。

ただし、ここで猛烈に重要なのが負債だ。

例えば、

  • 預貯金・株式・投資信託など:5000万円
  • 住宅ローンなどの負債:2000万円

なら、単純化した純金融資産は3000万円となる。

金融資産残高だけを見て「5000万円あるから準富裕層」とは言えない。

反対に、金融資産が5000万円あり、差し引く負債がほぼなければNRIの準富裕層基準に到達する。

「金融資産5000万円」と「純金融資産5000万円」は別物である。

ここは曖昧にしてはいけない。

品質管理で検査値だけ見て工程全体を判断しないのと同じだ。

住宅ローンという負債を隠して金融資産だけ眺めても、家計の実力は正しく見えない。

なおNRIは、2021年から2023年にかけて富裕層・超富裕層が増えた背景として、株式や投資信託などの資産価値上昇、円安による外貨建て資産の価値上昇、相続などを挙げている。NRI

つまり5000万円到達は「給料だけで5000万円貯めた人」だけの世界ではない。

長期の資産運用によって、金融資産が成長したケースも当然含まれる。


40代で5000万円なら完全FIREできる?年間支出で答えは変わる

ここからが本題である。

5000万円まで到達すると、多くの人が一度は考える。

「もう会社を辞められるのではないか」。

答えは極めて単純だ。

5000万円だけでは判断できない。

見るべきは年間支出である。

5000万円に対する年間取り崩し額を計算すると、次のようになる。

  • 年間100万円:2%
  • 年間150万円:3%
  • 年間200万円:4%
  • 年間250万円:5%
  • 年間300万円:6%
  • 年間400万円:8%

年間200万円なら月平均約16万7000円。

年間300万円なら月25万円。

年間400万円なら月約33万3000円だ。

同じ5000万円でも、住居費の小さい単身者と、住宅ローン・教育費を抱える子育て世帯では意味がまるで違う。

単身・年間生活費200万円ならどうか

年間200万円は5000万円の4%である。

単純に運用益をゼロとして割れば25年分だ。

45歳なら70歳までとなる。

もちろん実際には資産運用、公的年金、物価上昇、税金、社会保険料などが絡むため、この単純計算だけでは判断できない。

ただし住居費が小さく、大型支出も少なく、ある程度の収入を残せるなら、早期リタイアを検討する現実味は出てくる。

夫婦・年間生活費300万円ならどうか

年間300万円なら取り崩し率は6%。

運用益を無視すると、

5000万円÷300万円=約16.7年

である。

45歳で完全無収入になれば、単純計算では60代前半に5000万円を使い切る。

実際には公的年金や運用収益がある一方、インフレ、大型修繕、医療費などもある。

「5000万円あるから大丈夫」で突撃するには心もとない。

子育て世帯・年間生活費400万円ならどうか

年間400万円なら8%だ。

単純計算では、

5000万円÷400万円=12.5年。

しかも40代の子育て世帯には、高校・大学進学、住宅修繕、車の買い替えなど数百万円単位の支出が重なる可能性がある。

5000万円という残高の大きさに酔い、年間キャッシュフローを見なくなる。

これが危険なのである。

※画像はAIによるイメージ

FIREの4%ルールを5000万円にそのまま当てはめてよいのか?

結論は、機械的に使ってはいけない。

「5000万円×4%=200万円。年間200万円で暮らせばFIRE可能」

ネット上では、こんな計算をよく見る。

だが、4%ルールの意味を正確に理解する必要がある。

4%ルールにつながった代表的研究として知られるのが、William Bengenによる1994年の研究と、1998年にPhilip L. Cooley、Carl M. Hubbard、Daniel T. Walzらが発表した、いわゆるTrinity Studyである。

Trinity Studyでは米国の株式・債券の過去データを基に、主として15〜30年の取り崩し期間について検証された。一般に知られる考え方は、初年度に資産の一定割合を取り崩し、その後は物価上昇に合わせて取り崩し額を調整していくものだ。ウィキペディア

ここで40代FIREとの重大な違いが生じる。

45歳から90歳なら45年。

40歳から90歳なら50年だ。

30年前後の退職期間を中心に検証された米国の過去データを、日本の40代が40〜50年間生活する計画へそのまま横滑りさせることはできない。

しかも4%という数字は、「毎年残高の4%を自由に使えば絶対に資産が尽きない」という保証ではない。

将来の運用成績も物価も分からない。

日本在住者なら税制、社会保険、公的年金、為替、保有資産の内容も違う。

4%とは魔法の数字ではない。

計画を検証するための出発点の一つである。

そして40代FIREで特に警戒すべきなのが、シーケンス・オブ・リターン・リスクだ。

例えば平均的には同じ運用利回りになったとしても、FIRE直後の数年間に大幅な株価下落が起き、生活費のために資産を安値で売却すると、その後の回復相場で運用できる元本そのものが減る。

現役会社員なら、相場が暴落しても給料から生活費を出せる。

場合によっては買い増しさえできる。

完全FIRE後は、生活費を作るために資産売却を迫られる可能性がある。

この違いは大きい。

「平均年利5%だから大丈夫」

「4%ずつ使えば大丈夫」

こうした一本線の試算だけで数十年間の人生を決めてはいけない。

品質管理でも、平均値だけ規格内だからといって工程が安全とは限らない。

ばらつきを見なければ不良は防げない。

FIREでも同じである。


40代5000万円では完全FIREよりサイドFIREが強いのか?

筆者としては、40代で5000万円に到達した人ほど、完全FIREだけでなくサイドFIREやセミリタイアを真剣に比較すべきだと考える。

理由は数字を見れば一発で分かる。

年間生活費300万円として比較してみよう。

年間生活費 労働収入 資産から出す額 5000万円に対する割合
300万円 0円 300万円 6%
300万円 100万円 200万円 4%
300万円 150万円 150万円 3%
300万円 200万円 100万円 2%

年間200万円を稼げれば、資産からの取り崩しは100万円で済む。

完全FIREの年間300万円に対して3分の1である。

40代なら、まだ人的資本が大きい。

仮に年間200万円を10年間稼げば単純合計2000万円。

年間300万円を20年間なら6000万円だ。

もちろん税金や社会保険があり、同じ収入を継続できる保証もない。

それでも、40代の労働力を「金融資産5000万円に到達したからゼロにする」と考える必要はない。

※画像はAIによるイメージ

ここで発想を変えてほしい。

完全FIREか、週5日フルタイムか。

人生はそんな二択ではない。

5000万円まで作った人には、

  • 年収を下げて負担の軽い仕事へ転職する
  • 管理職を降りる
  • 週3〜4日の仕事へ変える
  • 副業収入を育てる
  • 独立を試す
  • 数か月休んでから再就職する

といった選択肢が現実味を帯びてくる。

私はここに、5000万円の本当の強さがあると考える。

5000万円とは「二度と働かなくてよい証明書」ではない。

嫌な条件を断るための交渉力なのである。

これが100万円や500万円では難しい。

収入が途絶えた瞬間に生活が苦しくなるなら、理不尽な仕事でも簡単には辞められない。

5000万円あれば違う。

今の職場が合わなければ辞める。

少し収入が下がっても、納得できる仕事を選ぶ。

その余裕を作れる。

完全FIREより派手ではない。

SNS映えもしない。

だが、人生設計としては非常に強い。


40代で5000万円を達成した後は「三つの財布」で管理する

ここからが、5000万円到達者に対する私なりの重要な提案である。

5000万円を一つの巨大な残高として管理してはいけない。

私は目的別に、少なくとも三つの財布へ分けて考えるべきだと思う。

第一は、生活防衛資金など近く使う金。

第二は、数年以内に使う可能性がある中期資金。

第三は、10年以上使わない長期運用資金である。

例えば、

  • 生活防衛資金・近い生活費
  • 子どもの進学費、車、住宅修繕など
  • 老後まで使わない長期資産

という分け方だ。

3年後に大学進学で必要になる500万円と、20年後まで使わない500万円。

同じ500万円でも、許容できる値動きは全く違う。

3年後に必要な資金を値動きの大きい資産へ集中させれば、大学進学直前の暴落で必要額を割り込む可能性がある。

反対に、20年以上使わない金まで全額現金にしてしまえば、長期的な物価上昇によって購買力が低下するリスクを抱える。

資産5000万円まで来ると、

「何を買えばもっと増えるのか」

ばかり考えたくなる。

だが、本当に先に決めるべきなのは違う。

いつ、いくら使うのか。

これである。

製造現場でも原材料、仕掛品、完成品を全部同じ条件では管理しない。

用途も保管期間もリスクも違うからだ。

資産管理も同じである。

5000万円を一枚岩で考えるのではなく、それぞれの資金に「使用期限」を設定する。

これは特に、教育費や住宅費が残りやすい40代で有効な考え方だと私は考える。


40代で5000万円を持ったら退職前に何を確認すべきか?

5000万円を理由に会社を辞めるなら、退職届を書く前に最低限確認すべきものがある。

まず、年間生活費。

これが把握できていない状態でFIREを語るのは論外である。

「だいたい月25万円くらい」では甘い。

固定資産税、自動車税、保険料、旅行、家電買い替えなどまで含めて年間支出を確認する。

月25万円なら年300万円。

月35万円なら年420万円だ。

同じ5000万円でも資産寿命は大幅に変わる。

次に大型支出。

40代には教育費、住宅修繕、車の買い替え、親の支援・介護、自分や配偶者の医療費などが発生し得る。

年間生活費300万円だから毎年300万円だけ用意すればいい、とは限らない。

ある年だけ500万円、700万円と支出が膨らむことはある。

三つ目は負債。

金融資産5000万円・住宅ローンなしと、金融資産5000万円・住宅ローン3000万円では家計の耐久力が違う。

「資産5000万円」という同じラベルで扱ってはいけない。

四つ目は公的年金だ。

40代で会社員を辞めれば、その後の厚生年金への加入期間や報酬状況が将来の年金額へ影響し得る。

何となく「65歳から年金が入るから大丈夫」では弱い。

自分の加入記録と見込額を確認し、その金額を前提に計算すべきだ。

そして最後が、暴落時の行動計画である。

相場が大きく下落したとき、

「そのとき考える」

では遅い。

現金で何年生活できるのか。

旅行や娯楽費を一時的に落とせるのか。

短期的に働くことは可能か。

どの資産から売却するのか。

こうした条件をあらかじめ決めておく。

FIREとは会社を辞めるイベントではない。

数十年間続くキャッシュフロー管理である。


40代・貯金5000万円を「勝ち組」で終わらせてはいけない

ここからは私見である。

「40代で5000万円なら勝ち組ですか」と聞かれたら、私は資産形成という一つの物差しでは、明確に上位側だと考える。

40代二人以上世帯の中央値500万円に対して10倍。

単身世帯の中央値100万円に対して50倍だ。

3000万円以上ですら40代では少数派である。

5000万円まで積み上げた成果を、わざわざ過小評価する必要はない。

節約した。

働いた。

投資した。

浪費を抑えた。

暴落時にも資産形成を続けたかもしれない。

5000万円は簡単にできる金額ではない。

そこは胸を張ればいい。

しかし「俺は勝ち組だ」で終わった瞬間、5000万円の価値を半分しか使えていないと私は思う。

資産形成の目的は、預金残高ランキングで他人を倒すことではない。

人生の選択肢を増やすことである。

品質管理の現場でも、KPIだけ達成して満足する組織は危うい。

KPIは目的そのものではない。

本当に実現したい状態へ近づいているかを確認する指標だ。

5000万円も同じである。

5000万円を達成した。

では問いたい。

その結果、人生の何が変わったのか。

嫌な仕事を断れるようになったか。

睡眠時間を増やせたか。

家族と過ごせるようになったか。

健康のために運動する時間を作れたか。

興味のある仕事へ挑戦できるようになったか。

年収だけを基準に会社を選ばなくて済むようになったか。

何も変わらないまま、

「5000万円の次は1億円だ」

とアクセルを踏み続けるのも一つの選択ではある。

しかし、そのゲームには終わりがない。

1億円を達成すれば2億円が見える。

2億円まで来れば3億円が欲しくなる。

金額だけがゴールなら、永遠にゴールできない。

5000万円を使い切れと言っているのではない。

5000万円が生んだ選択権を使えと言っている。

特に40代には、金融資産とは別にもう一つ巨大な資産が残っている。

人的資本だ。

完全に仕事を辞めて人的資本をゼロにする必要はない。

年間100万円でも200万円でも、自分が納得できる方法で収入を作れれば、金融資産5000万円の寿命は大きく変わる。

そして私はヘルスケアを追究する立場として、もう一つ強く言いたい。

5000万円を1億円へ増やすために、身体を壊してどうする。

睡眠を削る。

運動をしない。

休日まで仕事をする。

ストレスを抱え続ける。

その結果、資産だけ増えて体力が落ちれば本末転倒だ。

金は人生の選択肢を増やす。

健康は、その選択肢を実行する能力を支える。

40代からは、金融資産と健康資産を同時に管理する段階に入る。

5000万円を持った人ほど、

「あといくら増やせるか」

だけではなく、

「あと何年、元気な状態で自由を使えるか」

まで考えてほしい。

それが5000万円を本当の意味で生かすということだと私は考える。


まとめ|40代5000万円は上位層だがFIRE可能額とは限らない

40代で金融資産5000万円を保有しているなら、資産形成という尺度では明らかに上位側である。

J-FLECの2025年調査では、40代の金融資産は単身世帯で平均859万円・中央値100万円、二人以上世帯で平均1486万円・中央値500万円だった。

さらに3000万円以上を保有する割合でも、40代単身世帯9.9%、二人以上世帯13.1%である。

ただし、J-FLECの40代データでは3000万円以上が一つの区分となっているため、5000万円以上だけの正確な割合は算出できない。

ここは「上位2〜3%」などの推計値を確定値のように扱うべきではない。

NRIでは純金融資産5000万円以上1億円未満を準富裕層と定義している。

しかし、純金融資産は金融資産から負債を差し引いて考えるため、金融資産5000万円を持っているだけで必ず準富裕層になるわけではない。

そして5000万円で完全FIREできるかは、さらに別問題である。

年間200万円を資産から出せば4%。

300万円なら6%。

400万円なら8%だ。

40代のFIREは40〜50年規模になる可能性がある。

米国の過去データを基に広まった4%ルールを、安全保証のように扱うべきではない。

私なら5000万円に到達した40代ほど、完全FIREだけではなく、サイドFIRE、転職、勤務日数削減、副業、独立などを比較する。

5000万円の本当の価値は、

「働かなくていい」ではなく、「働き方を選べる」ことにある。

嫌な仕事を断れる。

年収だけで職場を決めなくていい。

休める。

挑戦できる。

家族や健康のために時間を使える。

5000万円とは、人生のハンドルを金や会社から自分の手へ取り戻すための強力な土台なのである。

ここまで積み上げたなら、自分の成果を過小評価する必要はない。

だが、通帳を眺めて「勝った」と満足するだけでも足りない。

貯めることに成功した次は、その資産でどう生きるかを設計する番だ。

5000万円はゴールではない。

自分の時間、仕事、健康、家族との関係を、自分の意思で選び直すためのスタート地点なのである。


よくある質問

40代で貯金5000万円は上位何%ですか?

40代の金融資産5000万円以上だけを直接集計したJ-FLECの公表区分は確認できないため、正確な割合は断定できない。

ただし2025年調査では、金融資産3000万円以上でも40代単身世帯は9.9%、二人以上世帯は13.1%である。5000万円以上はその一部なので、少数派であることは明確だ。

40代で5000万円あれば準富裕層ですか?

NRIでは純金融資産5000万円以上1億円未満を準富裕層としている。

金融資産5000万円から住宅ローンなどの負債を差し引いて5000万円を下回る場合は、NRI基準の準富裕層には該当しない。

5000万円あれば40代で完全FIREできますか?

一律には判断できない。

5000万円から年間200万円を取り崩せば4%、300万円なら6%、400万円なら8%になる。40代は退職後40年以上生活する可能性があるため、年間支出、公的年金、大型支出、負債、市場下落、インフレ、退職後収入まで含めた試算が必要である。

――本多鋭一(ほんだえいいち)

現役品質管理マネージャー兼ヘルスケアライター

資産形成
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