G-ZD9CSZ2LMD 個別株と投資信託はどっちが儲かる?リターンとリスクを比較 | Inu blog

個別株と投資信託はどっちが儲かる?リターンとリスクを比較

個別株と投資信託のリターンとリスクを比較しながら資産形成を考える40代会社員 資産運用

個別株は大きな利益を狙える余地がある一方、長期資産形成では広く分散された投資信託のほうが再現性と継続性を確保しやすいのが結論である。

「どっちが儲かるか」だけで決めるのは危険だ。リターンだけでなく、損失の振れ幅、分散効果、コスト、必要な時間、NISAでの使い分けまで見なければ、本当の比較にはならない。

個別株と投資信託は結局どっちが儲かる?

先に答える。

個別株だから投資信託より儲かる、あるいは投資信託だから個別株より儲かるとは一律に言えない。

個別株は、一つの企業へ直接投資する。選んだ企業が急成長し、その成長を市場が高く評価すれば、株価が数倍になる可能性もある。

反対に、業績悪化や競争力低下、不祥事などによって、株価が大きく下落することもある。

投資信託は商品によって中身が大きく異なるが、広く分散された株式型投資信託であれば、数百社、場合によっては数千社へ投資できる。

一社が失速しても、その一社だけで資産全体が決まる構造ではない。

つまり両者の違いは、単純な「儲かる・儲からない」ではない。

リターンがどの程度振れやすいか、そのリターンを得るために何のリスクを負うかが違うのである。

比較項目 個別株 分散型の投資信託
主な投資対象 特定企業 多数の株式・債券など
大幅な値上がり 一社の急成長を直接取り込める 一社への集中効果は薄まりやすい
企業固有リスク 大きい 分散しやすい
銘柄選び 自分で行う 商品の運用方針に沿う
主な確認事項 決算・財務・業界・競争力 投資対象・指数・コスト・運用方針
保有中のコスト 商品・証券会社等による 信託報酬など
少額積立 サービスや銘柄による 対応商品が多い
向きやすい使い方 自分で企業分析して投資 長期・積立・分散

ここで注意してほしい。

「個別株は年7%、投資信託は年5%」のような固定利回りは存在しない。

投資信託でも株式100%の商品と債券中心の商品では値動きが違う。個別株でも大型企業と小型成長企業ではリスクがまるで違う。

商品カテゴリーではなく、中身を見る。

私は品質管理の仕事でも、製品名だけを見て品質を判断することなどしない。

規格、原料、工程、測定値を確認する。

投資も同じだ。

「個別株」「投資信託」というラベルだけを見て安全性や収益性を決めるのは、検査をせずに合格印を押すようなものである。


個別株はなぜ大きく儲かる可能性がある?

個別株最大の魅力は、特定企業の成長を直接取り込めることにある。

売上や利益を大きく伸ばす企業を早い段階で保有できれば、その企業の成長が株価へ反映され、大きな値上がり益につながる可能性がある。

広く分散する投資信託の場合、一社が数倍になったとしても、その企業がファンド全体に占める割合が小さければ、資産全体への影響も限定される。

個別株なら違う。

投資資金の大きな割合を一社へ投入していれば、その一社の上昇が資産全体を強く押し上げる。

さらに企業によっては配当金を受け取れる。日本株には株主優待を実施する企業もある。

ここだけ見れば魅力的だ。

しかし、甘い面だけを見るな。

利益が集中する構造は、損失も集中する構造である。

100万円を一社へ投資し、その株価が50%下落すれば評価額は50万円になる。

しかも、50万円から100万円へ戻すには50%上がればよいわけではない。

100%上昇が必要だ。

  • 10%下落 → 元値への回復には約11.1%上昇
  • 20%下落 → 25%上昇
  • 30%下落 → 約42.9%上昇
  • 50%下落 → 100%上昇

この非対称性は覚えておいたほうがいい。

投資では、最大利益を追うだけでなく、大きく壊さないことが極めて重要である。

企業には売上減少だけでなく、競争環境の変化、不祥事、規制変更、原材料価格上昇、為替変動、人件費増加、経営判断の失敗など、数多くの固有リスクがある。

市場全体が上昇しているのに、自分の保有企業だけ株価が下がることも起こる。

これが個別株の厳しさだ。

※画像はAIによるイメージ

個別株では「買った後」の判断力が問われる

個別株投資というと、「上がる銘柄を見つければ勝ち」と思われがちだ。

私はそうは考えない。

むしろ難しいのは購入後である。

確認しなければならないことは多い。

  • 売上や利益は想定どおり伸びているか
  • 利益率やキャッシュフローに異常はないか
  • 財務状態は悪化していないか
  • 競争優位性は維持されているか
  • 投資した理由そのものが崩れていないか
  • 株価下落は一時的なのか構造的なのか

SNSで話題だから買う。

有名投資家が紹介したから買う。

株価が急落したから割安だと思って買う。

それだけでは企業分析とは言えない。

個別株へ投資するなら、少なくとも「なぜ買ったのか」と「何が起これば判断を変えるのか」を自分の言葉で説明できる状態にしておきたい。

自由度の高い投資ほど、自分のルールが必要なのである。


投資信託はなぜ長期資産形成に使いやすい?

広く分散された投資信託の強みは、少額から多数の企業や資産へ分散しやすいことである。

たとえば幅広い株価指数への連動を目指すインデックス型投資信託なら、一つの商品を保有するだけで多数の企業へ投資できるものがある。

全世界株式型なら、企業だけでなく国や地域も分散できる。

一本の柱だけで屋根を支えるのが集中投資だとすれば、広く分散された投資信託は複数の柱で荷重を受ける構造に近い。

一本が傷んでも、直ちに建物全体が倒れるとは限らない。

この違いは長期投資で大きい。

金融庁も資産形成について、長期・積立・分散投資という考え方を示している。

金融庁の教材では、1989年以降、国内外の株式と債券へ毎月同額ずつ積み立てた場合について、5年間保有したケースでは100万円相当の投資結果が74万円から176万円と幅広く、元本割れしたケースも示されている。

一方、20年間保有したシミュレーションでは、100万円相当が186万円から331万円となり、運用成果は年率でおおむね2%から8%の範囲に収まっている。

ここで条件を読み飛ばしてはいけない。

これは1989年以降の過去データに基づき、国内外の株式・債券へ積立・分散した場合のシミュレーションである。将来も同じ結果になる保証ではない。

「20年投資すれば絶対に儲かる」という意味では断じてない。

読み取るべきなのは、投資時期や投資対象を分散し、長期間続けることで、短期間に集中する場合より結果の振れを抑えやすかったという過去の傾向である。

保証と傾向を混同するな。

数字は強い。

だからこそ条件まで読むべきである。

投資信託なら安全という思い込みも捨てる

逆方向の勘違いもある。

投資信託だから安全なのではない。

投資信託には、世界中へ広く分散する商品もあれば、特定の国、業種、テーマへ集中する商品もある。

株式へ100%投資するファンドなら、株式市場全体が急落した際には基準価額も大きく下落し得る。

値動きを増幅する仕組みを利用した商品も存在する。

だから見るべきなのは、「投資信託」という名称ではない。

何へ、どの程度、どの仕組みで投資しているのか。

ここである。

少なくとも、

  • 投資対象
  • 連動を目指す指数
  • 国・地域の構成
  • 資産クラス
  • 信託報酬
  • 純資産総額
  • 運用方針

は確認したい。

「プロが運用しているから任せれば大丈夫」では甘い。

自分の金である。

最低限、自分が何を保有しているのか説明できる状態にはしておくべきだ。


個別株と投資信託のリターンは何で決まる?

「結局、利回りが高いのはどちらなのか」。

検索している人が最も知りたい部分だろう。

だが、固定された答えはない。

個別株のリターンは、主として株価の変動や配当によって決まる。

投資信託のリターンは、組み入れている株式や債券などの値動き、分配方針、為替、運用コストなどによって変わる。

したがって、

「個別株なら年7%」

「投資信託なら年5%」

というように、カテゴリーへ機械的に利回りを割り当てる比較には注意が必要だ。

たとえば100万円を20年間、毎年5%で複利運用できたと仮定する。

税金やコストを無視すれば、個別株であろうと投資信託であろうと、数学上は約265万円になる。

商品名が複利計算を変えるわけではない。

重要なのは、

どの程度のリターンを、どの程度のリスクとコストを負って得られるか

である。

品質管理で二つの製品を比較するなら、試験条件を揃える。

片方だけ温度も時間も測定条件も変えておいて、「こちらの性能が高かった」と結論づけることはできない。

投資も同じだ。

異なる想定利回りを置いて20年後の金額だけ比較し、「個別株のほうが儲かる」と結論づけても意味は薄い。

数字を見る時ほど、前提条件を見るべきである。

本当に比較すべきなのは「リターン」より結果の振れ幅

ここが個別株と投資信託を比較するうえで重要なポイントだ。

個別株には、市場平均を大幅に上回る企業が存在する。

しかし、市場平均を大幅に下回る企業も存在する。

つまり、

「大きく上がる可能性がある」と「儲かる確率が高い」は同じではない。

集中投資では、当たった企業の恩恵を強く受けられる。

同時に、外した企業の損失も強く受ける。

広く分散された投資信託では、一社の爆発的な成長による恩恵は薄まりやすい。その代わり、一社の失敗による打撃も薄まりやすい。

両者を比べるなら、「最大でいくら儲かるか」だけを見るのではない。

どれほど結果が振れる可能性があるのかを見るべきなのである。


NISAでは個別株と投資信託をどう使い分ける?

2026年9月時点で個別株と投資信託を比較するなら、NISAの仕組みは外せない。

2024年から始まった現在のNISAでは、18歳以上の人について「つみたて投資枠」と「成長投資枠」を併用できる。

年間投資枠は次のとおりだ。

  • つみたて投資枠:年間120万円
  • 成長投資枠:年間240万円
  • 併用した場合:年間最大360万円

非課税保有限度額は合計1,800万円で、このうち成長投資枠は1,200万円までである。

非課税保有期間は無期限となっている。

つみたて投資枠では、長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託などが対象となり、個別株は対象外だ。

金融庁が公表するつみたて投資枠対象商品一覧は、2026年8月31日にも更新されている。

一方、成長投資枠では一定の上場株式や投資信託などへ投資できる。ただし、上場株式なら何でも対象になるわけではなく、整理・監理銘柄などは除外される。

投資信託についても、信託期間20年未満、毎月分配型、デリバティブ取引を用いた一定の商品など、対象外となるものがある。

したがって基本的な使い分けは、

  • 長期積立を中心にする → つみたて投資枠の対象投資信託
  • 個別株へ投資する → 成長投資枠
  • 投資信託を追加購入する → 対象商品なら成長投資枠も活用可能

と整理できる。

※画像はAIによるイメージ

なお、2026年度税制改正では、2027年から0~17歳にもつみたて投資枠を設ける制度拡充が示されている。

しかし、2026年9月現在の現行制度と、2027年から予定される制度を混同してはいけない。

現在、成人向けNISAとしてここで説明している年間120万円・240万円の枠は18歳以上が対象である。

制度は変わる。

だから投資直前には金融庁や利用する金融機関の最新情報を確認する習慣を持つべきだ。

NISAでも投資リスクは消えない

ここは極めて重要だ。

NISAは損失を防ぐ制度ではない。

NISAの主なメリットは、制度の要件を満たした投資から得られる売却益や配当・分配金などについて非課税措置を受けられることである。

投資商品の価格そのものを保証する制度ではない。

NISA口座で100万円分の株式を購入し、株価下落によって70万円になれば評価額は70万円である。

「NISAだから安心」という言葉は正確ではない。

正しくは、税制上のメリットがある投資口座であり、投資先の価格変動リスクは残るということだ。

さらに、NISA口座で生じた損失は税務上ないものとされるため、課税口座で得た利益との損益通算や、損失の繰越控除には利用できない。

これも個別株へ集中投資する際には理解しておきたい。

「非課税だから大勝負する」。

順序が逆である。

税制優遇があるからこそ、何を長く保有するのかを慎重に考えるべきなのだ。


40代なら個別株と投資信託をどう選ぶべき?

40代でこの二択に迷っているなら、私は質問そのものを変えることを勧めたい。

「どちらが一番儲かるか」ではなく、「どちらなら10年、15年、20年と続けられるか」で考えるのである。

40代は投資だけをして生きているわけではない。

仕事では責任が重くなる。

家庭があれば教育費が増える時期と重なることもある。

住宅ローン、車、住宅修繕、親への支援、自分たちの老後資金。

資金需要は一方向ではない。

そんな時期に、金融資産の大半を数社へ集中させる必要が本当にあるのか。

冷静に考えてほしい。

一方で企業分析が好きで、決算資料や有価証券報告書などを読む時間を確保でき、自分なりの投資判断を持てるなら、個別株を否定する必要もない。

問題は、自分の能力と時間を過大評価することだ。

投資で消費するのは金だけではない。

時間、集中力、判断力、精神的エネルギーもコストである。

毎晩企業分析をすること自体が楽しいなら、それは趣味でもある。

しかし、資産形成のために仕方なく大量の時間を使っているのなら、一度立ち止まって計算したほうがいい。

その時間を本業のスキルアップ、副業、睡眠、運動、家族との時間に使うほうが、人生全体では高いリターンを生む可能性もある。

投資収益率だけが人生の収益率ではない。

投資信託を土台、個別株を挑戦枠にする方法もある

個別株か投資信託か。

二択にする必要はない。

現実的な方法の一つが、資産形成の土台と、自分で積極的にリスクを取る部分を分けることである。

いわゆるコア・サテライトの考え方だ。

長期運用する資産の中心を広く分散された投資信託に置き、個別株は余剰資金の一部だけに限定する。

そうすれば、一社の株価急落によって金融資産全体が大きく傷つくリスクを抑えやすい。

一方で、選んだ企業が成長すれば、その恩恵を受ける余地も残せる。

ただし、

「投資信託80%、個別株20%が正解」

などという万能比率は存在しない。

収入、資産額、投資経験、家族構成、住宅費、教育費、投資期間、値下がりへの耐性によって適切な割合は変わる。

コピーするなら数字ではない。

「資産ごとに役割を分ける」という設計思想をコピーすべきである。


個別株と投資信託を買う前に生活防衛資金は確保したか?

私はここを強く言いたい。

個別株か投資信託かを悩む前に、投資へ回してはいけない金を分けたか。

ここが先だ。

たとえば、

  • 日常生活に必要な資金
  • 失職や収入減少へ備える資金
  • 数年以内に必要な教育費
  • 車の買い替え資金
  • 住宅修繕費
  • 引っ越し・転職・独立などに備える資金

こうした金まで株式市場へ入れれば、必要になった時に相場が下落していた場合、損失を抱えたまま売却することになる。

長期投資で最も避けたい状態の一つは、含み損そのものではない。

「本当は売りたくないのに、生活のために売らなければならない状態」である。

だから現金が必要だ。

整理すると、

投資候補資金=金融資産-生活防衛資金-近い将来に使う予定資金

という考え方になる。

預金が500万円あるから、500万円すべてを投資してよいわけではない。

40代は特にこの計算を甘く見ないほうがいい。

教育費や住宅関連費など、大きな支出が重なりやすい年代だからだ。


日本では個別株と投資信託の保有者はどう変化している?

日本人の投資行動にも変化が見られる。

日本証券業協会は、全国の18歳以上の男女7,000人を対象として、2024年6月21日から7月22日に「2024年度 証券投資に関する全国調査」を実施した。

同調査は、1962年の初回調査以降、証券保有の実態や証券投資への意識などを調べているものだ。

2024年度調査では、株式・投資信託・公社債のいずれかを保有している人の割合は24.1%だった。

2021年度調査の19.6%から4.5ポイント上昇している。

内訳では、

  • 株式:2021年度13.3% → 2024年度14.1%
  • 投資信託:10.1% → 12.6%
  • 公社債:2.1% → 2.3%

となった。

特に投資信託は2.5ポイント増え、株式の0.8ポイント増より上昇幅が大きい。

ただし、この数字から「投資信託のほうが儲かる」と判断してはいけない。

保有者数の増減と将来の投資成績は別問題である。

読み取れるのは、投資信託を保有する人の割合が以前の調査より増えているという事実までだ。

さらに投資信託協会の2023年調査を見ると、投資信託を現在保有している人のうち、積立投資を利用している割合は64.6%だった。

2022年の57.4%から7.2ポイント上昇している。

40代では、

2022年67.2%

から

2023年77.2%

へ上昇した。

ここで母集団を間違えてはいけない。

40代全体の77.2%が投資信託を積み立てているという意味ではない。

2023年調査における40代の投資信託「現在保有層」1,007人のうち、積立投資を利用している割合が77.2%という意味である。

統計は数字だけ抜き出してはいけない。

対象者、調査時期、母集団まで確認して初めて使える。

品質管理のデータも同じだ。

サンプル条件を削った数字など、判断材料として不十分である。


考察:個別株と投資信託で本当に差が出るのは「仕組み」ではないか

ここからは筆者としての私見である。

個別株と投資信託を比較する記事では、しばしば、

「個別株=高リターン」

「投資信託=低リスク」

という説明で終わる。

私はそれでは足りないと考えている。

資産形成の結果を決めるのは、商品だけではないからだ。

広く分散された投資信託を選んでも、暴落するたびに恐怖で売却していれば長期運用は成立しにくい。

個別株でも、優良企業を選んだとして、株価が少し下がるたびに売買を繰り返していれば、企業の長期成長を取り込めない可能性がある。

つまり重要なのは、

「何を買うか」だけでなく、「どんなルールで保有するか」なのである。

私は品質管理の現場で、問題が起きるたびに作業者の根性で解決する工程を信用しない。

不良を減らしたいなら、ミスが起きた後に「次は気をつけよう」と精神論を語るのではない。

ミスが起きにくい工程を設計する。

投資も同じである。

暴落した時になって、

「冷静に判断しよう」

と自分の精神力へ期待するのでは遅い。

相場が穏やかなうちに決める。

生活資金はいくら残すのか。

毎月いくら積み立てるのか。

個別株へ使える資金はいくらまでか。

一社への集中をどこまで許容するのか。

何が起これば投資判断を見直すのか。

この仕組みを平常時につくる。

そうすれば、相場急落時に新しく判断しなければならない項目を減らせる。

これは単なる投資テクニックではない。

判断ミスを起こしにくくする工程設計である。

「時間当たりのリターン」まで考えるべきである

個別株と投資信託の比較では、もう一つ見落とされやすいものがある。

時間だ。

たとえば個別株の分析へ年間200時間を使ったとする。

その結果、分散型投資信託より多少高いリターンを得られたとしても、その200時間には機会費用がある。

資格取得に使えた。

本業の能力向上に使えた。

副業に使えた。

運動に使えた。

睡眠に使えた。

家族と過ごせた。

もちろん投資研究そのものが趣味なら話は別だ。

好きなことへ時間を使っているのだから、それ自体に価値がある。

しかし、忙しい40代が「資産形成だから仕方なく」と毎晩企業分析をしているのであれば、その方法が本当に自分に合っているのか検討したほうがいい。

投資信託の自動積立には、投資判断の回数を減らしやすいという特徴がある。

「今日買うべきか」

「もう少し下がるのではないか」

「上がった後だから待つべきではないか」

こうした迷いを毎月繰り返さずに済む。

私はここに、単なる手間以上の価値があると考えている。

判断回数を減らすことは、感情による失敗が入り込む回数を減らすことでもある。

これは「投資信託なら必ず成功する」という話ではない。

むしろ、自分が投資へ投入できる時間と注意力まで含めて商品を選べ、という話である。


まとめ:個別株と投資信託は最大利益ではなく役割で選べ

個別株と投資信託のどちらが常に儲かるかという答えは存在しない。

個別株は特定企業へ集中して投資できるため、その企業が大きく成長すれば高いリターンを得られる可能性がある。

一方で、企業固有リスクの影響も直接受ける。

広く分散された投資信託では、一社だけの急成長による恩恵は薄まりやすい。その代わり、一社の失速が資産全体へ与える影響も抑えやすい。

2026年9月時点のNISAでは、18歳以上について、つみたて投資枠120万円と成長投資枠240万円を併用できる。

長期・積立・分散を重視するなら、つみたて投資枠の対象投資信託を資産形成の土台にする方法がある。

企業分析を自分で行いたいなら、成長投資枠などを使って個別株へ投資する選択肢もある。

両方を組み合わせてもいい。

ただし、その前に生活防衛資金と近い将来使う予定資金を確保することだ。

ここを飛ばして利回り競争を始めてはいけない。

資産形成では「一番儲かりそうな商品」を探すより、「大きく壊れず、長く継続できる仕組み」をつくるほうが重要である。

利益だけ検査してリスクを検査しない投資など、品質管理なら即座に不合格だ。

個別株か。

投資信託か。

他人の成功例だけを見て決めるな。

自分の投資期間、生活資金、分析へ割ける時間、損失への耐性、そしてNISAを含む制度の特徴まで並べて判断してほしい。

それが、流行ではなく自分の資産形成を始めるということだ。


よくある質問

個別株と投資信託は初心者ならどちらが向いている?

企業分析へ多くの時間を使えず、長期の資産形成を目的とする人なら、広く分散された低コストの投資信託を積み立てる方法は検討しやすい。

ただし、投資信託なら何でもよいわけではない。投資対象、連動指数、国・地域、信託報酬などを確認して選ぶ必要がある。

個別株のほうが投資信託より利回りは高い?

一律には言えない。

急成長する企業を保有できれば市場平均を大きく上回る可能性がある一方、市場平均を大幅に下回る企業もある。

「個別株」という商品区分そのものに固定利回りが存在するわけではないため、想定リターンだけでなく損失の振れ幅まで含めて比較すべきである。

NISAでは個別株と投資信託のどちらを買える?

2026年9月時点では、18歳以上のNISAで、つみたて投資枠では長期・積立・分散投資に適した一定の投資信託などを購入でき、個別株は対象外である。

成長投資枠では一定の上場株式や投資信託などが対象となる。年間投資枠は、つみたて投資枠120万円、成長投資枠240万円で併用可能だ。

NISA制度や対象商品は今後変更される可能性があるため、実際の購入時には金融庁や利用する金融機関の最新情報を確認してほしい。

※本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の金融商品・投資信託・個別銘柄の購入を推奨するものではない。投資には価格変動等による元本割れの可能性がある。税制、NISA制度、対象商品などは変更される場合があるため、実際の投資にあたっては金融庁、証券会社、運用会社等が公表する最新の一次情報を確認し、最終的な投資判断は自身で行ってほしい。

本多鋭一

現役品質管理マネージャー兼ヘルスケアライター

資産運用
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